めも箱

サラリーマン研究者のブログ

今週のお題「買ってよかった2021」

今週のお題「買ってよかった2021」

 すでに年が明けてしまいましたが、昨年買ってよかったもの2点を簡単に紹介します。


MTG SIXPAD Abs Fit 2

 昔と比べて体重変化は少ないものの、体型変化が気になる年頃になりました。自力で腹筋を頑張ろうと思うも、足先をどこかに固定しないとうまく出来ないタイプなので、思い切って機械に頼ることにしました。
 仕事終わりで疲れている身体に、もうひと刺激与える感じがやめられません。
 *使い始めは特に、翌日のだるさとトレードオフですが。。
(正しい使い方ではないと思いますが、)腹筋の他、胸や腰まわりの刺激にも活用しています。


ムヒHD

 生まれつき皮膚が弱い体質で、冬場は乾燥に悩まされています。最近は特に頭皮に影響が強く、温度変化や汗などで痒みに悩まされていました。仕事や読書などの思考作業の妨げになることが多く、藁にもすがる思いで買った商品です。
 即効性が高く、小さいハンドクリームくらいのサイズなので、いまでは常に携帯するもののひとつになりました。
(こちらも正しい使い方ではないと思いますが、)顔回りのちょっとかゆいところのケアにも活用しています。

有機溶媒中でのタンパクの溶解性について

 毎度、ハンセン溶解度パラメータ(HSP)の調べものをしていたら、とある文献に興味をそそられたので読んでみました。有機溶媒に対するタンパクの溶解性に関する内容です。
actachemscand.org

 生化学分野の研究で広く使用されている2種類のタンパク(牛血清アルブミン(BSA)、リゾチーム)を用いて、約20種類の溶媒中における溶解量を測定しています。

 どちらのタンパクも共通して、ギ酸(Formic acid)とトリフルオロ酢酸(TFA)中で溶解し、リゾチームのみジメチルスルホキシド(DMSO)とグリセロールにも可溶という結果が得られています。

 溶媒間における溶解性の差について、論文中では「溶媒の比誘電率と水素結合能に起因する」としたうえで、「溶解させる溶媒は水と似たような特性を持っている」と考察しています。さらに筆者は、タンパクの構造の観点でも溶解性を考えており、このような溶媒中ではタンパクはもともとの姿(※)のまま(≒エネルギー的に最も安定な状態のまま)溶解していると推察しているようです。
 ※ 親水基が表面に、疎水基が内側に来るような構造

 論文中の溶解性の結果を用いて解析したHSPは次の通りです。

 結果は表のとおりです。

 BSAに比べてリゾチームは解析精度はいまひとつ。恐らく、酸による溶解(Formic acidとTFA)と分子間相互作用のみによる溶解(DMSOとグリセロール)を同じ土俵で取り扱っていることが原因と考えられそうです。このあたりは4次元HSPの考え方を適用する必要がありるかと思いますが、ひとまず今回はこのあたりで。

古書との邂逅

 先日、BOOKOFFで古書を買いました。
いい感じに色あせた、状態の良い岩波新書の黄版です。ほぼ衝動買いでした。

 本には、いまの自分の業務に関する技術的な話がまとめられています。初版は1980年の10月。本の後ろに記されたオリジナルの蔵書印と購入年月日から、前に所有されていた辻さんという方は、ちょうど40年前のこの時期に購入されたと分かります。

 正直なところ、こんなに状態の良い専門書が場末のBOOKOFFに置いてあったことに驚きます。蔵書印を押すくらいなのだから、売りに出したのにはそれなりの理由があったと推察します。失礼な話ですが、身辺整理かもしれません。

 そんなことを考えながら読み進めていると、ところどころ引かれた傍線や蛍光ペンの跡が目につきます。積読せず、キチンと勉強されたのでしょう。この本は、口語表現が主で解説も丁寧で専門書としては読みやすい部類に入るかと思います。ですがそれ以上に、古書特有の香りや触感、そして前所有者の歴史とが相まって私が読み進めるのを加速させていると感じています。

 本のタイトルは「接着とはどういうことか」
見ず知らずの辻さんとの時間を超えた相互作用が垣間見えた瞬間です。

TOEIC受験報告

 以下の記事で宣言したとおり、本日TOEICを受験しました。
nagotsch.hatenablog.com

 結果は以下の通り(括弧内は昨年スコアからの増減)。

Total:780(△85)
 Listening:430(△80)
 Reading:350(△5)

 無事に目標スコア(730点)を越え、自己ベストを更新。会社からの報奨金、ごっつぁんです!

 今回はリスニングに重点を置いてトレーニングしてきました。トレーニングは、問題を解くよりもディクテーションを中心に。話してることの雰囲気が分かればいいや程度で取り組みました。正確な効果のほどは定かではありませんが、こうも点数に結び付くと嬉しいですね。

 今後はリーディングのスコアアップに対する策を講じつつ、リスニングの分解能を上げていきたいと思います。

withコロナ時代の吹奏楽コンクールに寄せて

 昨日、吹奏楽コンクール関西大会(一般の部)を聴きました。

 昨年は新型コロナウイルスの関係で中止となったため、2年振りの開催となります。状況は依然として厳しいですが、これまでの感染対策の知見を総動員して会の開催に尽力する連盟役員・関係者の努力に、並々ならぬものを感じました。

 今年の関西支部は、関係者のみの無観客で開催されました。通常であれば、千人単位の観客で埋め尽くされる会場も、今年はそうもいきません。代わりに、有料のライブ配信が設けられました。演奏が最も聴きやすいとされる席(審査員席)周辺に設置されたカメラ越しにステージが映され、さながら本当に会場にいるような感覚に。唯一違うところは、離席や飲食が自由な点でしょうか。離席時に隣の方に「すみません。。」と配慮する必要もなければ、席が取られる心配もない。「ホール内での飲食はかたくお断りします」のアナウンスもなんのその。なんなら、演奏中に会話しても問題なし。新しい聴き方に驚きながらも、コンクール特有のセッティング・演奏・拍手・舞台転換の一連の流れに、どこか懐かしさを感じながら聴いていました。

 私は小学生の頃に吹奏楽の世界に入り、中学・高校・大学と青春を共にしました。大学を引退してからも社会人団体に在籍させていただき、就職後も初めての土地で続けていました。全国大会・金賞を複数回いただけたことは、かけがえのない思い出です。「ずっとやってきたし、これからも続けていくんだろうな」と半ば惰性的に思っていた矢先、コロナの影響で練習がストップ。図らずも、音楽との向き合い方について考えるきっかけができました。将来のことや仕事のことと天秤にかけた結果、プレーヤーとして続けていくことの優先度は低いと判断し、いまは足を洗っています。

 「自分がやめるなんて想像が出来ない!」「やめたらなにが残るの!」と、昔から抱いていた強迫観念も、いま思い返してみると小さいことだったと思います。無論、やめたらなにも残っていないことは事実なような気がしますが。ただ、こんな難しいご時世のなかでも、一生懸命働きながら演奏している後輩や古巣の皆さんの勇姿に、賞の色以上の喜びを感じたことは事実です。